
学校において、真の「帰属意識」を生み出すものとは何でしょうか。
NLCS Kobeでは、強固な学校コミュニティは教室の中だけでなく、校内の生徒と教職員をつなぐ人間関係、共有された体験、そして伝統を通して築かれると考えています。
こうした結びつきを育む方法の1つが「ハウス制度(House System)」です。
英国の伝統的な学校文化に根ざしたハウス制度は、学校全体という大きな枠組みの中に小規模なコミュニティをつくり、生徒と教職員を一つにします。NLCS Kobeにおいて、その伝統は「羊蹄(Yōtei)」「立山(Tateyama)」「桜島(Sakurajima)」「石鎚(Ishizuchi)」という4つのハウスを通じ、日本ならではのアイデンティティを帯びています。
それぞれのハウスには日本の名峰の名が冠されており、英国の学校生活でおなじみの伝統を、生徒たちが暮らす日本の文化や風土と結びつけています。
なぜNLCS Kobeにはハウス制度があるのでしょうか?
ハウス制度の目的は、単なる競技やハウスカラー(組分け)にとどまりません。
NLCS Kobeにおけるハウス制度は、志や健全な切磋琢磨を促しながら、生徒同士のコミュニティ意識、助け合い、そして帰属意識を育む文化を築くために設計されています。
生徒および校内の教職員は4つのハウスのいずれかに所属し、学年を超えて校内の人々とつながることができる、もう1つのコミュニティを形成しています。
学校コミュニティが発展し続ける中で、こうした関係性は特に価値あるものとなります。成長を続ける学校においては、一人ひとりが「自分はここに所属している」と感じられるつながりを失うことなく、生徒たちにより多くの機会を提供することが求められます。
ハウス制度は、そのバランスを意図的に支える試みの1つです。
生徒自身が創り上げるハウスのアイデンティティ
ハウスを育てていく上で大切なのは、自分たちのハウスがどのような存在であるべきかについて、生徒たちの声を反映させることです。
あらかじめ用意された完成形のアイデンティティを与えられるのではなく、ハウスのメンバーとしてどのような資質を目指すべきかを、生徒自らが考えます。
生徒たちのアイデアは、ハウスのモットー、理念(イーソス)、マスコットなどの形成に活かされます。
これにより、生徒たちは単にハウスに所属するだけでなく、自らが所属するコミュニティの形成に主体的に関わることができるのです。
NLCS Kobeの4つのハウスをご紹介します
羊蹄(Yōtei)ハウス 北海道の羊蹄山にちなんで名付けられたこのハウスは、豊かな自然に囲まれた美しい火山にその名を由来しています。 羊蹄山は調和、美しさ、そして自然への敬意を象徴し、ハウスに日本ならではの特別なアイデンティティを与えています。

立山(Tateyama)ハウス 日本を代表する山岳景観の一部である立山は、何百年もの間、信仰の山として人々が訪れてきた場所です。 この地域は希少なライチョウの生息地でもあり、雄大な自然美、神秘性、そして精神的な気高さと深く結びついています。

桜島(Sakurajima)ハウス 桜島は、日本で最もよく知られた活火山の1つです。 かつては島でしたが、1914年の大噴火を経て大隅半島と陸続きになりました。周辺の地域社会にとって、この火山は力強く変化し続ける自然環境と共に人々が力強く生きる姿を象徴する存在でもあります。

石鎚(Ishizuchi)ハウス 石鎚山は日本の修験道の伝統と深く結びついており、古くから心身の強さが試される修練の場とされてきました。 その険しいルートは挑戦、不屈の精神、そして成長を想起させ、その歴史は山を長年にわたる精神的探求の伝統と結びつけています。

教室を越えて広がるコミュニティづくり
ハウス制度は、日々の授業の枠を越えて生徒が集う機会も創出します。
制度の発展に伴い、ハウスは学校生活のさまざまな分野における合同アクティビティ、ハウスイベント、競技・コンテストなどの基盤となっていきます。
こうした体験は、単に勝利を目指すためだけのものではありません。
健全な競い合いは、生徒たちがより高みを目指し、チームに貢献し、他者の成果を称え合う姿勢を育みます。同時に、ハウスでの共通の体験は人間関係を深め、学年や教室の垣根を越えた思い出をつくり出します。
日本に根ざした英国の伝統
インターナショナルスクールにおいて、ハウス制度のような伝統の背景には大切な問いが存在します。
「私たちが受け継いできた教育の伝統を尊重しながら、同時にその土地に真に根ざした学校をどのように創り上げるか?」
NLCS Kobeの4つのハウスは、その問いに対する1つの答えです。
ハウス制度自体は英国の学校伝統に基づいています。しかし、その名称は日本各地から選ばれた4つの名峰(それぞれ異なる風土、歴史、個性を持つ山々)に由来しています。
そして、ハウス内に育まれる文化は、生徒たち自身の手で創り上げられていくものです。
これは単に一国の教育伝統を別の国に持ち込むことではありません。双方の伝統や文化から意義深い学びを取り入れ、新たな学校文化を創り出すことなのです。
最新のハウス写真には、現在これらのコミュニティを形成している生徒と教職員の姿が収められています。
羊蹄、立山、桜島、石鎚。
4つのハウス、1つのコミュニティ。